【書評】「キャリアコンサルタント」で自立する方法(著:佐渡治彦)

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今がチャンス! そう著者はいう。本書では、キャリアコンサルタントとして自立していくための方法が、著者のこれまでに行なってきた活動を踏まえて、提案されている。

著者は、セルフ・キャリアドック、公共関連ビジネスを軸とし、助成金事業にも積極的に関わっている。その分野に興味がある方は一読に値するだろう。

厚労省の「キャリアコンサルタント10万人養成計画」というものがあり、2024年度末までに、国家資格キャリアコンサルタント及びキャリアコンサルティング技能士の累積養成数を10万人にするというもの。2020年2月末現在で登録者数が5万人と順調に進んでいる。

働き方改革、終身雇用制度崩壊、A I・I T化による大変革時代の到来は、キャリアコンサルタントにとっては追い風でもある。

キャリアコンサルタントとして自立するための準備として、個人事業主、ダブルワークを検討するとよい。

これまでの交流関係を洗い出し、起業家の交流関係を深め、頼れる専門家のネットワークを築く。

1年間は食べていける現金を貯めておくことも重要。S N Sも有効に活用しよう。

第5章には、実際に現場で活躍するキャリアコンサルタントの事例が取り上げられている。中でも、藤田廣志氏の事例が掲載されているのは見逃せない。

キャリアコンサルタントの「実務家」として長年活躍されており、あのシャイン博士と共同でセミナーを開催したこともある方である。

本書では、スーパーバイザーの重要性についても述べられており、著者は藤田氏にスーパーバイザーをお願いしているという。

また、「社会正義のキャリアコンサルティング」というキーワードについても述べられている。

キャリアコンサルタントとして自立し、長く活躍するために必要な姿勢を、具体的にイメージできる一冊だ。

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