キャリアの専門家からも人気の高い、クランボルツ博士の本。
博士の提唱するプランドハプンスタンス理論（計画された偶発性理論）と、それを裏付ける事例が、親しみやすい語り口で豊富に紹介されている。
多くの事例が取り上げられているだけでなく、いくつかの事例は、クランボルツ博士自身の経験であることも、この本の面白さであろう。
若い頃あるいは子供の頃に思い描いていたキャリアと現在のキャリアは大きく異なるし、そこには偶然としか言いようのない出来事が絡んでいると感じさせられる。
本書は、ワークブックとしての側面もあり、各章の最後には簡単なワークが掲載されている。
これらのワークを行うことで、今までの思い込みだけに閉じこもったキャリアから、偶然に身を任せて幸せなキャリアをつかむスタイルへと慣れていくことができる。
現実はあなたが考える以上の選択肢を提供しているかもしれない。
間違いを犯し失敗を経験しよう。想定外の幸運な出来事を作り出そう。仕事以外でも満足感が得られる活動に関わろう。著者らはそう結んでいる。
決められない時には、コイントスに頼るのも良いだろう。コイントスで人生を決めた事例が本書にも記載されている。
結果的に思いも寄らない決断が導き出される。この事例を読むためだけにでも本書を手に取ってみてほしい。手に取るかどうか、あなたもコイントスで決めてみるのも面白いかもしれない。
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