【書評】キャリアコンサルタントで年収1000万円(著:瀧本博史)

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キャリアコンサルタントで、本当に食べて行くことができるのか。本書は、年収1000万円を目標として、どのような働き方をすればたどり着けるか、具体的に提案している。

一例として、フリーランス(月収ベース)の例を紹介しよう。ざっと5種類の仕事を掛け持ちすることになる。オンライン相談、訪問先での対面相談、講師の仕事、ウェブライター、電話相談。ちなみに、一回の面談の単価として、2〜3万円もらう前提である。

これをみて、できると思うか、できないと思うか。平均的なキャリアコンサルタントであれば、1回の面談の対価は、1万円もらえれば良いほうだと思われる。その前提で計算すると、年収300万円ほどになる。

キャリアコンサルタント全体の平均年収は440万円、これは大企業に勤めている人も含まれている。大企業での勤務ができるのであればいうことはないが、それを選ばなくとも、フリーランスで年収300万円であれば、悪くない話ではないだろうか。

実際には、完全に独立してフリーランスとして活動する人よりも、他の仕事をしながら、キャリアコンサルタントの資格を活かしている人の方が多いだろう。今の仕事を軸として、キャリアコンサルタントの資格や、身につけた考え方を活用することで、キャリアアップ、収入アップにつなげるのは、より現実的な行動かもしれない。

本書では、キャリアコンサルタントが活躍している業種について、多くの事例が紹介されている。自分なりの幅の広げ方を見つけるヒントになるだろう。また、キャリアコンサルタントの資格と相性の良い資格も提案されている。ファイナンシャルプランナーや社会保険労務士、臨床心理士などだ。

既存の資格だけでなく、アスリート専門や外国人対応など、自分だけの専門性を組み合わせることで、独自性を増し、収入を増やすこともできる。是非とも、現在の自分の職業や業務と照らし合わせて、キャリアプランを作成してみていただきたい。

巻末には、著者の勉強法が掲載されており、これも参考になるだろう。さまざまなアプリも活用されている。

キャリアコンサルタントの資格取得を迷われている方、本書を読んで、勇気とやる気を取り戻していただきたい。エネルギーにあふれた一冊だ。

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